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鍼灸治療院コラム

2025/11/16
院長コラム
【秋の終わりに増える便秘…冷えと自律神経の影響】

秋が深まり、朝晩の冷え込みが強くなるこの時期は、便秘の相談が増える季節でもあります。
「夏は問題なかったのに、最近またお腹が張る」「便が硬くて出にくい」と感じている方は少なくありません。
秋の終わり特有の気温変化と、自律神経の乱れが腸の動きに大きく影響していることが考えられます。


まず、便秘が悪化しやすい背景として挙げられるのが “体の冷え” です。気温が下がると体は熱を逃がさないように血流を優先的に内臓から手足へと配分します。
その結果、腸へ届く血流が減り、腸の動きが鈍くなりやすくなります。
血流が悪くなると腸の筋肉が硬くなり、便を押し出す力が低下してしまうため、「便が出にくい」「残便感がある」といった不調につながります。


さらに、秋の終わりは 寒暖差が大きい季節でもあります。
急激な気温差が続くと、自律神経が過度に働き、交感神経が優位になりやすくなります。
交感神経が優位な状態が続くと、体は“緊張モード”になり、腸の動きが抑えられてしまいます。ストレスを感じたときに便が出にくくなるのも、同じ理由です。


また、季節の変わり目は生活リズムが乱れやすく、運動量が減ることも便秘の一因です。
特に11月に入ると日が短くなり、外出機会が減り、自然と活動量が落ちてしまいます。
運動不足は腸の動きを鈍らせるため、冷えと重なることでさらに便秘が悪化しやすくなります。


便秘を悪化させないためには、生活の中で以下のポイントを意識してみましょう。


① 朝のコップ1杯の水を習慣にする

② お腹周りを冷やさない(腹巻き・温かい飲み物など)

③ 適度に歩く時間を増やす

④ 食物繊維と水分を意識してとる


特に朝の水分補給は、腸を刺激して“排便スイッチ”を入れるのに効果的です。
また、お腹を冷やさない工夫は腸の動きを保つためにも大切。
薄着を続けている方は、11月後半は意識して体を温めることをおすすめします。


そして、便秘が慢性化している場合は、腹部の緊張を和らげるケアが役立ちます。
お腹周りの筋肉が固まっていると腸の働きをさらに妨げるため、やさしく温めたり、深呼吸を繰り返してお腹を柔らかく保つことが大切です。


東戸塚鍼灸治療院では、冷えで固くなった腹部の緊張を和らげ、自律神経のバランスを整え、腸が動きやすくなる状態へ導く施術を行っています。「
便秘が続いて苦しい」「お腹の張りが改善しない」という方には、全身の血流改善と自律神経の安定をサポートするケアが効果的です。


秋の終わりに感じる便秘は、生活環境と季節の変化が重なって起こりやすい不調です。
早めのケアで腸の負担を軽くし、冬に向けて体調を整えていきましょう。

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