身体の痛み・育児による疲れを改善する

column

鍼灸治療院コラム

2025/11/06
院長コラム
【寒暖差で起こる自律神経の乱れと不調を防ぐ方法】

11月は、朝晩と日中の気温差が大きく、体調を崩す方が増える季節です。
朝は冷え込んで厚手の上着が必要なのに、昼間は汗ばむほどの陽気になる日もあります。
このような急な寒暖差は、体にとって大きなストレスとなり、「なんとなくだるい」「眠れない」「頭が重い」「肩が張る」といった不調を引き起こすことがあります。


その原因の一つが、自律神経の乱れです。
自律神経は、体温調節・血流・消化・睡眠などをコントロールする重要な神経で、外の気温や環境変化にあわせて身体の働きを自動的に調整しています。
しかし、寒暖差が激しいと、その働きが追いつかず、バランスを崩してしまうのです。


特に冷えやすい朝方に体温を上げる交感神経がうまく働かず、逆に夜にリラックスを促す副交感神経が抑えられてしまうと、寝つきが悪くなったり、疲れが取れにくくなったりします。
また、血流が滞ることで筋肉がこわばり、肩こりや頭痛、めまいなどの症状を感じる方も少なくありません。


こうした寒暖差による不調を防ぐためには、日常生活の中で“体を一定のリズムで動かす”ことが大切です。
まず意識したいのは、朝の過ごし方です。
起きたらカーテンを開けて朝日を浴び、体内時計をリセットしましょう。
これにより自律神経の切り替えがスムーズになり、1日のリズムを整えることができます。
また、朝食をしっかり摂ることも有効です。
温かい味噌汁やスープなどで内臓を温めると、体温が自然に上がり、自律神経の働きをサポートします。


衣服の工夫もポイントです。
気温差に合わせて簡単に脱ぎ着できる重ね着を心がけましょう。
外出時は首・手首・足首の「三首」を冷やさないようにすると、体全体の冷えを防ぐことができます。


また、ストレスの蓄積も自律神経の乱れに拍車をかけます。
深呼吸や軽いストレッチ、入浴などでリラックス時間をつくり、体をゆるめてあげましょう。
特に湯船にゆっくり浸かることで血流が促進され、睡眠の質の向上にもつながります。


鍼灸治療では、乱れた自律神経のバランスを整える施術を行い、血流の改善や体温調整機能のサポートをしていきます。
体の内側から巡りを整えることで、冷えやだるさ、頭痛などの症状が軽減し、季節の変化に負けない安定したコンディションを保つことができます。


寒暖差のストレスを放っておくと、冬の冷え込みに入ったときに体調を崩しやすくなります。
今のうちから生活習慣と体のケアを見直し、快適に秋冬を過ごせる身体を整えていきましょう。

一覧に戻る