身体の痛み・育児による疲れを改善する

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鍼灸治療院コラム

2025/10/27
院長コラム
【季節性感情障害(SAD)と鍼灸での心身ケア】

秋が深まり、日が短くなってくると「気分が落ち込みやすい」「やる気が出ない」「朝起きるのがつらい」といった季節性感情障害(SAD:Seasonal Affective Disorder)の症状が現れる方が増えます。

これは、主に日照時間の減少によって体内のホルモンバランスが崩れ、自律神経や睡眠リズムが乱れることが原因とされています。


人間の体は、太陽の光を浴びることで「セロトニン」という“幸せホルモン”が分泌されます。

ところが、秋から冬にかけて日照時間が短くなるとセロトニンの分泌が減少し、気分の落ち込みや倦怠感、集中力の低下などが起こりやすくなります。
これが、いわゆる季節性感情障害のメカニズムです。


また、冷えや気圧の変化によって血流が悪くなり、自律神経が乱れることも重なります。
特に現代人は、仕事や家庭でのストレス、睡眠不足などによって交感神経が優位な状態が続いているため、季節の変わり目にその疲れが一気に表面化しやすいのです。


このような心身の不調に対して、鍼灸は自然なバランス調整をサポートできる手法として注目されています。

鍼灸の刺激は、自律神経に穏やかに働きかけ、過度な緊張をやわらげてリラックス状態をつくります。

交感神経(活動モード)と副交感神経(休息モード)のバランスを整えることで、心の落ち込みだけでなく、体の重だるさや睡眠の質の低下にもアプローチできます。


さらに、血流が促進されることで、冷えや筋肉のこわばりも改善しやすくなります。

「なんとなくやる気が出ない」「疲れが抜けない」といった状態は、体の巡りが滞っているサイン。

鍼灸で体をほぐし、温め、リラックスを促すことで、内側から元気を取り戻すサポートになります。


ご自宅でのセルフケアとしては、

・朝起きたらカーテンを開けて光を浴びる

・軽いストレッチや散歩で体を動かす

・夜はスマホを早めに切り上げ、ぬるめの入浴でリラックスする

といった、生活リズムを整える工夫も大切です。


東戸塚鍼灸治療院では、季節の変化による不調やストレス、自律神経の乱れに対して、一人ひとりの体調に合わせた鍼灸施術を行っています。

薬に頼らず自然な方法で、心と体を穏やかに整えたい方におすすめです。


秋から冬にかけて気持ちが沈みがちな方は、無理をせず、体の声に耳を傾けてみてください。

鍼灸で心身のバランスを整え、季節の変化を穏やかに乗り越えていきましょう。

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