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鍼灸治療院コラム

2025/09/20
院長コラム
【耳鳴り・難聴に対する鍼灸のアプローチ】

秋口になると「耳鳴りが気になる」「音が聞き取りにくい」といった不調を訴える方が増えます。
季節の変わり目は体調が不安定になりやすく、自律神経の乱れや血流不足が原因で耳のトラブルが出やすい時期でもあります。
特に耳鳴りや難聴は、日常生活に大きな支障を与えるため、早めのケアが重要です。
本コラムでは、耳鳴り・難聴の原因と鍼灸の有効性、日常での対策について詳しく解説します。




耳鳴り・難聴の主な原因


耳鳴りや難聴は、内耳や神経に関連するトラブルが背景にあります。
特に秋口には以下のような要因が関与します。


1.血流不足

耳の奥にある「蝸牛」や聴神経は細かい血管に支えられており、血流が滞ると機能が低下します。
冷えやストレスで血管が収縮しやすい秋は、耳鳴りや難聴が悪化しやすいのです。


2.自律神経の乱れ

気温差や台風などの気圧変動によって自律神経が乱れると、耳の血流やリンパの流れが悪化し、耳鳴りを感じやすくなります。


3.加齢や生活習慣

年齢とともに聴覚細胞が弱ることも要因の一つです。
また、長時間のイヤホン使用や大きな音環境も耳に負担を与えます。


鍼灸治療によるアプローチ


耳鳴りや難聴に対する鍼灸の特徴は、血流改善と自律神経の調整にあります。


・血流の促進

首や肩周囲に鍼を施すことで、耳への血液供給をスムーズにし、耳の働きをサポートします。
慢性的な肩こりや首の緊張が原因の耳鳴りには特に有効です。


・自律神経の安定

灸の温熱効果や鍼刺激は副交感神経を優位にし、リラックスを促します。
ストレス性の耳鳴りや、寝る前に耳鳴りが強くなるタイプにも効果が期待できます。


・体全体のバランス調整

耳だけでなく全身の循環を整えることで、再発しにくい体作りを目指します。
耳鳴りや難聴は単なる局所の問題ではなく、全身状態が深く関与しているからです。



日常生活でできる予防と対策


耳鳴りや難聴を軽減するためには、生活習慣の見直しも欠かせません。


・十分な睡眠:疲労や睡眠不足は耳鳴りを悪化させます。


・音環境に注意:イヤホンの音量を下げ、長時間使用を避ける。


・ストレスケア:深呼吸や軽い運動で自律神経を整える。


・冷え対策:秋口は首や耳周りの冷えに注意し、血流を保つ。





秋は気温差や気圧の変化により、耳鳴りや難聴の症状が悪化しやすい季節です。
放置すると慢性化し、聞こえの低下につながる可能性もあります。
鍼灸治療は耳周囲の血流を促進し、自律神経のバランスを整えることで、耳鳴り・難聴の改善をサポートできる有効な方法です。
早めのケアで、快適な生活を取り戻しましょう。

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