例年なら湿度の高さや長雨に悩まされる6月ですが、2025年の今年は雨が少ない代わりに気温の高い日が続く“猛暑傾向”となっています。
一見すると体に優しい気候のように思えますが、実はこうした異常気象も私たちの体調、とくに関節や筋肉の不調に影響を及ぼしているのです。

「膝が痛む」「肩が重い」「全身がだるくて動きづらい」――これらの症状は、“気象痛”と呼ばれるもので、気温や気圧の急変、湿度の変化によって神経や血流が乱れることで起こります。
例年の梅雨は低気圧や湿度の高さが主な原因でしたが、今年は“気温差”や“隠れた脱水”が不調の引き金になっています。

とくに注意したいのが、急な暑さによる血行不良と筋肉のこわばりです。
体が暑さに慣れていないうちに30度を超える日が続くと、自律神経が乱れやすく、血管の収縮・拡張がうまくいかずに関節まわりの循環が悪化。
これにより、痛みや重だるさといった症状が現れやすくなります。

また、日中の冷房や朝晩の気温の落差により、体が知らず知らずのうちに冷えてしまうことも関節痛の一因です。
特にオフィスや電車など、冷房が効いた環境で長時間過ごす方は、膝や腰、肩まわりの血流が滞りやすく、痛みやこわばりを感じやすくなります。

では、こうした“夏の気象痛”を予防・軽減するにはどうすればよいのでしょうか？

まず意識したいのは、冷え対策と水分補給の両立です。
汗をかきやすい時期でも、必要以上に冷たい飲み物ばかりを摂らず、常温の水や麦茶をこまめに摂ることで、脱水と体内の冷えを防ぐことができます。
また、冷房の効いた部屋では、首・肩・腰・膝まわりを冷やしすぎないよう、カーディガンや膝掛けを活用しましょう。

さらに、軽めの運動やストレッチを習慣化することで、関節まわりの血流を促進し、痛みの予防につながります。
エレベーターではなく階段を使う、1時間に一度は立ち上がって肩や膝を動かすなど、日常の中で小さな“動き”を積み重ねることが効果的です。

それでも改善しない、またはすでに関節の痛みや重だるさが続いている場合は、体の循環を整える専門的なケアを取り入れることも選択肢のひとつです。
東戸塚鍼灸治療院では、気象による不調を丁寧に分析し、一人ひとりの状態に合わせた施術で根本からの改善をサポートしています。