身体の痛み・育児による疲れを改善する

column

鍼灸治療院コラム

2025/06/17
院長コラム
【6月に悪化する関節痛…ジメジメ季節との関係とは?】

梅雨の季節になると、「古傷の関節が痛む」「膝が重だるい」「指の関節がこわばる」といった声を多く耳にします。実際、6月は関節の不調が出やすい季節。湿度の高さや気圧の変化が、私たちの関節にさまざまな影響を与えているのです。


まず注目したいのは、気圧の変動です。梅雨時は低気圧が続くことが多く、この低気圧が関節内の圧力バランスに影響を及ぼします。気圧が下がると、関節周辺の組織が膨張しやすくなり、それによって神経が刺激されて痛みを感じることがあります。これは、昔のケガや持病がある方にとっては特に敏感に感じられる現象です。


また、湿度の高さも関節痛に関係しています。湿度が高くなると、体内の水分調整がうまくいかなくなり、関節周辺に余分な水分が溜まりやすくなります。すると、関節の動きがスムーズでなくなり、違和感や痛み、こわばりといった不快な症状を引き起こします。


加えて、雨の日が続くと自然と運動不足になりがちです。関節は動かさないと柔軟性が低下し、血行も悪くなります。特に高齢の方や普段から運動習慣のない方は、これが痛みの悪化につながりやすくなります。


この時期の関節痛対策には、いくつかのポイントがあります。


まずは、体を冷やさないこと。湿度が高くても、冷房や朝晩の気温差で体は思っている以上に冷えています。ひざ掛けやレッグウォーマー、腹巻きなどで関節まわりを温めてあげるだけでも、症状の軽減につながります。


次に、適度に体を動かす習慣を取り入れましょう。無理のない範囲で、ゆっくり関節を動かすストレッチや体操を毎日続けることが大切です。たとえば、朝起きたときに手首や膝、足首をゆっくり回すだけでも血流が促進され、こわばりを予防できます。


また、入浴も効果的です。ぬるめのお湯にゆっくりつかることで、関節まわりの筋肉がやわらかくなり、痛みの緩和が期待できます。シャワーだけで済ませている方は、ぜひ湯船につかる時間を増やしてみてください。


関節の痛みは、年齢や体質だけでなく、気候の影響も受けやすい症状です。6月のように不安定な気候のときこそ、普段より少し意識して体をケアしてあげることが大切です。無理なくできることから始めて、関節の不調を梅雨の間にリセットしておきましょう。

一覧に戻る