「最近、肩が重い」「首や背中までこりが広がっている」──6月に入ってから、肩こりの症状が悪化したと感じていませんか?
実は梅雨の時期は、気圧の変化や冷房の影響によって肩こりが起こりやすくなる季節です。
まず注目すべきは、気圧の変動です。
梅雨の間は低気圧が続き、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
この影響で筋肉が緊張しやすくなり、血流が滞ることで肩や首に“こり”や“重だるさ”が現れます。
また、天候による気分の落ち込みや疲労感も、無意識に肩まわりの力みを生み、症状を悪化させる要因となります。
加えて、室内外の温度差も見逃せません。
湿度と暑さに対応するために冷房を使う機会が増える6月ですが、長時間冷気にさらされることで筋肉が冷え、血管が収縮して血流が悪くなります。
この状態が続くと、筋肉が酸素不足となり、肩や首まわりのコリが慢性化してしまいます。
特に、冷房の風が直接当たるデスクワークの方や、薄着で過ごしている方は注意が必要です。
東洋医学では、こうした肩こりの背景に「気血の巡りの停滞」や「冷え」「湿邪」などの要因があると考えます。
特に梅雨の時期は“湿”が体にたまりやすく、筋肉や関節の動きに影響を与えやすい時期。
肩のコリが単なる筋肉の疲れだけでなく、体の内側からくるバランスの乱れによるものである可能性も高いのです。
このような不調に対しては、早めの対処が重要です。
慢性化する前に、身体の巡りを整えることで、肩こりだけでなく頭痛や集中力の低下といった関連症状の予防にもつながります。
日常生活では、冷え対策として上着やストールを活用し、首や肩を冷やさない工夫をしましょう。
軽いストレッチや体を温める入浴も、血流改善に有効です。
また、長時間同じ姿勢での作業を避け、こまめに体を動かす習慣を取り入れることも大切です。
肩こりは“ただの疲れ”ではなく、体からの重要なサイン。
特にこの時期は、日常のケアに加えて、全身のバランスを整える専門的なアプローチも有効です。
気になる症状が続く方は、お気軽にご相談ください。
健やかな毎日を送るために、今こそ身体を見直してみましょう。